大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)39 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人内田八三郎の上告趣意第一点について

記録について検討するに、本件起訴状に訴因として明示されたところは、第一審

判決及び原判決が適法に認定判示するものと全く同一であることが明瞭であるから

右起訴状記載の所論罰条は、単なる記載の誤であると認められるし、これがために、

被告人の防禦に案質的な不利益を及ぼし、ひいて本件公訴提起の効力を左右するも

のとは到底認めることはできない。従つて原判決には所論の如く、審判の請求を受

けない事件について判決をした違法があるとはいえない。論旨引用の当裁判所の判

例は、起訴状に、住居侵入の事実と窃盗の事実を記載しながら、罪名を単に窃盗と

記載し、罰条として刑法二三五条のみを示している場合に、右住居侵入につき罰条

を掲げていないことその他の点を考慮して、住居侵入の点については訴因として起

訴されなかつたものとみるのが相当であると判示したに過ぎないもので、本件に適

切な判例ではない。論旨はそれ故に理由がない。

同第二点は、事実誤認の主張で刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を

調べても刑訴四一一条を適用して原判決を破棄するに足る事由を発見するを得ない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二七年一二月一九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

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裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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